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column1感染症リスクと予防対策について

周囲に感染者がいなくても、接触感染の危険がある

感染症はさまざまな病原体が原因となりますが、一般の人々も感染する頻度が高いものとして風邪やインフルエンザ、ノロウイルス感染症などがあります。これらの感染症は飛沫や接触によって広がりやすく、特に冬の流行期は十分な注意が必要です。
私たちの周囲に感染者がいなくても、接触感染の危険性はあります。例えば、誰かがくしゃみをした時に鼻や口を覆った手でドアノブなどを触った場合、そこに病原体が付着します。別の人がそこに触ると手に病原体が付着します。手に病原体が付いただけでは感染は起こりません。ウイルスは粘膜の細胞に付くことで増殖できるようになりますので、手で目、鼻、口などの粘膜に触れたり、触った食べ物を食べると感染のきっかけになります。そのため、粘膜に病原体を触れさせないようにするためには手洗いやこまめなうがいが重要です。

手洗いのポイントは、洗い残しをなくすこと

手洗いをする時のポイントは洗い残しが無いようにすることです。そのためには指先や親指、手首なども忘れずに時間をかけて丁寧に洗いましょう。ダウンジャケットなどを着たまま手洗いすると、手首まできちんと洗えていない場合があります。

適切な手洗いが感染症リスクを減らす

この冬もインフルエンザの流行が予想されます。子供がインフルエンザに感染すると、インフルエンザ脳症などにより重症化する可能性があるので特に注意が必要です。保育園などの集団生活ではインフルエンザを始めさまざまな感染症が広がりやすく、子供が病原体を家に持ち帰って親に感染させることもまれではありません。インフルエンザに限らず、手洗いを励行することで多くの感染症のリスクを減らすことができますので、適切な方法でこまめに手洗いを実践しましょう。

松本 哲哉 先生

松本 哲哉 先生

東京医科大学微生物学講座
主任教授
昭和62年長崎大学医学部卒業後、同附属病院第2内科入局。平成 5年大学院修了後、東邦大学医学部微生物学講座助手。平成12年ハーバード大学研究員。平成17年東京医科大学微生物学講座主任教授、平成19年東京医科大学病院感染制御部部長。Journal of Infection & Chemotherapy編集委員長

バイ菌・感染症から家族を守る「徹底!手洗いラボ」… 感染症・食中毒を防ぐ正しい手洗いを推進する、感染症予防対策の情報・研究サイト

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